- 2024年10月31日
- お知らせ
徳島大学病院の院内誌に弊社コンサルティングの様子が掲載されました!
以下記事内容、抜粋
働き方改革の取り組み
形成外科・美容外科橋本一郎、水口誠人
本年度から日本全国で医師の働き方改革が本格的に始まりましたが、実際には業務の削減や効率化を実践するために、どこから手をつければ良いのかわからないのが現状だと思います。そのため、当科では業務の効率化を実践指導するコンサルティング会社(A社)と一緒に、業務の効率化と時間短縮に取り組むことにしました。
令和5年9月から脳神経外科の高木教授と医局員そして形成外科でA社の指導のもとに2時間のワークショップを合計3回行いました。この中で、効率化するべき業務の抽出と効率化のための具体的な方法を検討しました。この作業は思った以上に難しいものでしたが、プロのコンサルタントにファシリテーターとなってもらうことで作業はどんどん進みました。医局員がそれぞれの考えをボードに貼り、全員で話し合いを繰り返すことで最初に取り組むべき業務とそのアプローチ方法が明確になっていきます。3回のワークショップが終了後に、形成外科では業務効率化のためのカンファレンスを若手医師が中心となって毎月1回医局内で開催しています。
当科では特に火曜日に抄読会、外来診察、教授回診、術前術後カンファレンスが集中しており、時間外業務の常態化が続いていました。そこで病棟当番制の導入、タブレット端末による回診業務の効率化、外来業務の一部タスクシフトといったさまざまな措置を加えることで、ほぼ就業時間内に完了できるようになりました。有給休暇取得の促進や手術記録の電子化といった次の課題にも取り組んでいます。
業務の効率化により身体的・精神的ストレスが緩和され、診療中にも高いパフォーマンスを維持できます。また空いた時間は研究、論文執筆といった自己研鑽に充てることができます。医局員全員が医療の質を落としたくないと考えていることは重要で、医療以外の業務を効率化することにより、医療の質の向上が感じられるようになりました。
医学生や初期研修医から「ここで働きたい、成長したい!」と思われるような労働環境は、病院や医局にとって大きな魅力です。皆さんの部署でも働き方改革への取り組みを是非はじめてみませんか。